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【愛と誠】・・・寒い・・・by 武井咲

愛と誠


監督: 三池崇史   

出演: 妻夫木聡、武井咲、斎藤工、大野いと、安藤サクラ、前田健、加藤清史郎、一青窈、余貴美子、伊原剛志、市村正親
公開: 2012年6月



     愛と誠5


原作は梶原一騎作、ながやす巧作画の少年漫画。
1973年から1976年まで連載されていたというから、かれこれ40年

ほんの子供の頃、これの原作コミックを見た事がある。
私の親は漫画など読まない人だったので、一体どこで見たのか記憶にないんだけど…。

そして、内容も全く覚えていないので今作との比較のしようもないのだけど、早乙女愛が拉致されて虐められているシーン(←子供心にはただそう見えた)だけが記憶に残ってます。はい。

そんな状態で、暴力シーンばかりが頭にあり、おまけに私が苦手なミュージカルだとも聞いたので迷っていたのだが…。
いや、面白かったですよ。これ。

公開後初のレディースディで、私とツレの2人きりという貸切り状態。
プロモーションに失敗してるな、と思った。もったいないわ。

ど・シリアスな暴力ものは苦手なので「クローズZERO」も観ていないのだが、この程度ならば正視していられる。
まぁ…なんと言っても「漫画」だし。
色鮮やかで目に焼き付く悪夢の中の世界のような「漫画」だ。

真剣に睨み合ったと思えば歌いだし踊りだし、寒いコメディを連発させたかと思えば凍るほど見入るシーンもある。
この閉め具合と緩め具合の妙はなかなかクセになる。

悪夢的映像の美しさと迫力を楽しむためにも、ぜひとも劇場でご覧いただきたいです。


ちなみに使われている楽曲は全て昭和歌謡で現代の歌はない。
それがまた、この作品とパパイヤ鈴木の振り付けにピッタリなのも見どころ。
ブッキー、いい声してるね。

「曲目」
・激しい恋
・空に太陽があるかぎり
・あの素晴しい愛をもう一度
・夢は夜ひらく
・酒と泪と男と女
・オオカミ少年ケンのテーマ
・また逢う日まで
・愛と誠のファンタジア(オリジナル)



しかし…武井咲ちゃんって何であんなに美しいのに、あんなにウザいんだろ。(いや、役が)

「GOLD」でウツなお嬢様、「大切なことはすべて君が教えてくれた」でストーカー女、「Wの悲劇」で空気読めない財閥令嬢・摩子さま…からの愛さまである。

おかげさまで、こっちは「平清盛」常盤御前がウザく見えて仕方ない病にかかってる所なんですけど。



「♪あーーいーーーー」って延ばすの止めて!
  愛と誠3 愛と誠
このままこんなキャラが定着し続けるのかと思うとちょっと心配です…。
愛と誠2 愛と誠4

でも、この体当たりのウザさがこの作品の全てだったりする。

そこら辺も含めて、見て損はないです。「けな気だ…」と感じる人もきっといる…と思う。


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愛さまの「…寒い…」のセリフに思わずヘラヘラ笑ってしまった。

それは自分だ。

愛さま以上にウザくて寒い岩清水くんも実に良かった。

とにかく、ウザい人たちで溢れるこの作品の中で…

クールにそれらを受け止める(決して「受け入れる」ではない)誠の妻夫木聡……。
もう、ただの若手イケメン俳優じゃなくなったな、と改めて思った。

母親を線路に押さえつけるシーンとそれに伴う回想は、余貴美子さんと妻夫木くんの迫力に圧倒されてちょっと泣けた。

ラストはある意味、衝撃だったかな…。これが原作通りなのかどうかは記憶にないのだけど。

あれだけ多くのケンカ暴力シーンを見せておいて、刺すのはヤクザでも何でもない優等生的で平凡な教師なんだもん。
この辺の解釈は実に現代的で…40年前の作品の物とはたぶん違う。つまり原作とは違うんじゃないかな、というのは私の勝手な解釈。


すでに息絶えた誠の重みを抱きしめられる強さと思い込む愛さま。

「勘違いじゃありませんわよね。」

いや、勘違いだから。
と、ツッコミつつ…この思い込みの激しさが、ホラー的にも感じられて、またちょっと寒くなった。


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【映画 ホタルノヒカリ】ローマでごろごろごろ

映画 ホタルノヒカリ

    

監督: 吉野洋   
出演: 綾瀬はるか、藤木直人、松雪泰子、手越祐也、安田顕、板谷由夏
公開: 2012年6月9日



2012年6月13日。劇場観賞。

年末が近づいているので今年サボっていた感想をあまりどうでもいい物からサッサと片づけようという企画中。 見に行った日付でUPしますが、この記事を書いているのは11月です。

なお、この記事に関しては、特にネタバレ欄は設置しません。


元々、これは私は全く乗り気せずに見に行ったのだ。ツレが見る気満々だったので…。

連ドラは、1も2もずっと見ていてそれなりに好きだったけど綺麗に完結しているし、これ以上一体何をやるのかと。(と、書いてからドラマのレビューを見に行ったら「2人の今後もちょっと見てみたい」とか書いてあった。汗.gifいや、映画化しろなんて書いてないからっ汗.gif)

しかも、劇場映画で。わざわざ。
そして、もう、ローマでごろごろごろ…の予告ですでに脱力。汗2.gif

こんなもん、一体誰が見に行くんだよ…と思っていたところ、あたしだよっ!って事になっちゃったのである。なぜか。

そして、本当にどうして観に行っちゃったんだろうって事になったわけです。


「劇場版になっても雨宮蛍は健在です。」とか、書いてあげたいけど、全然違うからお話にならない。

そもそも雨宮蛍という人は、家ではゴロゴロダラダラした干物女だけど、仕事はテキパキ全力を尽くして一生懸命やる。そのギャップが魅力の人だったはずだ。

しかし、この劇場版の雨宮蛍はローマでジャージでゴロゴロ。一生懸命やった事といったら夫になった「ぶちょお」の元にボロボロの姿で駆けつけたり(仕事中の大事なパーティに!)、ローマで知り合った干物女…というよりもジャージ仲間のために池に足ツッコんで写真集めたり。

いやぁ〜こうやって改めて見ると、蛍ってこんなに朝ドラヒロイン的キャラクターで、このドラマのストーリーってこんなにベタだったんだな…と白けてしまった。

イタリアの干物女だってさ〜、ただジャージ着てちょん髷作ってるだけだし〜。
メイクバッチリやん…おかしすぎるよ。学芸会レベルだよ。

爽やかでステキだったはずの連ドラ「ホタルノヒカリ」の印象まで貶める劇場版…。
この映画を観てから連ドラを見たいと思う人は、ほぼゼロに近いだろう。

これが2時間ドラマだったら、あらあら変わった番外編だね、と笑って見ていられたかもしれない。
でも、映画ってさ、お金のかかる娯楽じゃない
だから、それなりの物は作らないといけないと思うんだよ。そういう責任が作る側にはあると思うの。


綾瀬はるかさんと藤木直人さんの大ファンで、どうしても見ないと気が済まないという方だけにお薦めしますよ。

いや、このお2人にしても、全く得しない映画だったと思う。
2人とも、次はもっと良い映画に巡り合えますように。



「映画 ホタルノヒカリ」公式サイト

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【恋の罪】言葉なんか覚えるんじゃなかった

恋の罪


監督: 園子温   

出演: 水野美紀、冨樫真、神楽坂恵、児嶋一哉、二階堂智、小林竜樹、五辻真吾、深水元基、内田慈、町田マリー、岩松了、大方斐紗子、津田寛治
公開: 2011年11月



         


DVDにて視聴。

こういう言い方だと切り捨てたように聞こえるかも知れないけれども、やはりエログロである。

まず、性的描写に嫌悪感がある方にはお薦めできないし、グロい描写が嫌いな方にもお薦めできない。

本当に鳥肌が立つほどの遺体描写と、性に取りつかれた女のあさましい姿は正視に耐えられない方が多数かと…。見ている間、ずっと眉間に皺が寄ってしまった。

そこまでして何が見たいのか、と言えば、この女たちが求める物の根底にあるもの。

それは、もう、有り触れた言葉で語っちゃうと「愛」

どうしてこの作品のタイトルが「愛の罪」ではなくて「恋の罪」なのかと言うと、恐らくこの人たちはもう愛に飢え続けているんだろうね。「愛に恋する人たち」なんだと思った。

その背景にあるのが育った環境で親から与えられるべき愛だったのだろう、と思うと、ここにも「子育ての罪」の形を見る。
園子温監督の作品はいつもそう。「愛のむきだし」しかり、「紀子の食卓」しかり、「ヒミズ」しかり…。
親は子供に与えるべきものを与えていない。与えられないで育った人間の悲しいまでの歪みよう…。

みんな子どものまま大きくなってしまったんだよね。
絶対に辿り着けない「城」の周りをグルグル回る子供。

「東電OL殺人事件」(←Wikipedia)からインスパイアされて、監督はこの作品を撮ったのだという話。

エリートの道を歩み続けた少女は、一番欲しい物を手に入れられず、巻き添えに愚かな女を誘った。

同じ女として、ただ悲しい気持ちだけが残った。
だって…城なんてやっぱり何処にもないんだもの。


※しかし、水野美紀さん驚いたなぁ…思い切ったヘアヌード。あと、神楽坂恵さんの胸は…とにかく凄いと思う…。



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美津子の家に招かれたイズミが見た、メチャメチャな親子関係。
何不自由なく暮らしているだろうと一見思われるエリート女助教授。その実態は渋谷のラブホテル街で客引きをする売春婦。

そんな美津子に惹かれてしまういずみも自分の「城」を探している。

ピュアさんの城はホントの出入り口ではないんだよ。
愛の入り口は別のところにある。



肉体を存分に描きながら「肉」の意味を虚しく理解する女たち。

本当に欲しいのはそんな物ではないんだよ。

父の愛を得たかった美津子。
夫の愛を得たかったいずみ。
日常に満足できない和子。

肉は満たされてもそこに愛はなく、言葉はさらに虚しい。


言葉なんかおぼえるんじゃなかった

日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで

ぼくはあなたの涙の中に立ちどまる



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