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『LIFE!』世界を見よう!今を楽しもう!

LIFE!〜 THE SECRET LIFE OF WALTER MITTY 〜

   

監督: ベン・スティラー   
出演: ベン・スティラー、クリステン・ウィグ、シャーリー・マクレーン、アダム・スコット、キャスリン・ハーン、ショーン・ペン、パットン・オズワルド
公開: 2014年3月19日


2014年3月26日。劇場観賞。

ものすごく観賞後感が気持ちいい…。
(映画の場合は「読後感」とは言わないもんね。汗.gif言葉が見つからない。)

気持ちよすぎて泣いた。こういう感覚は久しぶり。

宇宙のように広がる音楽と風景の奥深さ。妄想を超える現実の冒険は夢よりも大きかった。
それは、たぶん、誰の人生にもある世界。

…とはいえ、序盤の現実から妄想の繰り返しは少し乗りきれず…。予告で見た印象とだいぶ違うなぁ、失敗したかも、と、ちょっと思ってしまった。テンポが悪い気がして。

最終的には、そんなの全部吹っ飛ばす感動で忘れちゃったけど。笑2.gif


雑誌「LIFE」の写真管理部で働くウォルターは地味で平凡で妄想癖のある冴えない男だった。
ある日「LIFE」の廃刊が決まり、最終号の表紙に看板写真家のショーンからネガ番号25番が指定されるがなぜかその番号だけが抜けている。
リストラが始まる中、写真管理部として責任が問われることを恐れて、ウォルターは世界を飛び回っているショーンを探す旅へ出掛ける。



妄想の旅から現実の旅へ…。このショーン探しの旅のスピード感にワクワクする。
   life3.png

壮大な風景美しい奇想天外な旅は、妄想を超える…いや、むしろ「これも妄想なのでは…」という疑いがずっと抜けないほど。

ずっと好きだった同僚・シェリルの助けを借りて、ショーンから与えられたわずかなピースを解読しながら進む。仕事よりも妄想、恋も妄想、悩みの全てから妄想で逃げてきたウォルター。

妄想なんかじゃ補填できないほど現実は凄いってこと。
だって、確かにこの人の妄想は凄いけれども…。
   life2.png

現実の方がもっとずっと凄いよ。笑.gif
   life1.png


一番好きな一瞬に出会った時はカメラを通さずに見ている事もある。
大事な瞬間をカメラに邪魔されず、今を楽しみたい。


世界の名所も大自然の神秘も撮り尽くしてきただろう有名写真家の口から語られる「今を楽しむ」こと。

大冒険をしろという意味ではない。
それは、人生の中の至る所に転がっているんだろうな、と思う。

25番ネガの一瞬。
誰にとっても特別ではない瞬間がそこにある。

その一枚を見て涙が出てきた。
どうして泣いたのか、それは解らない。解らないけれども幸せな気持ちになれた。

本当に好きだよ。この映画。

  ショーンを演じたショーン・ペンがワイルドでカッコいい。笑2.gif
   life4.png


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アメリカからグリーンランド→アイスランド→エベレスト。

ヘリに乗り海に飛び込みサメと戦い火山の爆発を背に受け標高5000mでサッカーの試合……。

これ、本当に妄想劇場じゃないの!?

高校時代に父を失って家庭の「働き蜂」として母と妹のために頑張ってきた。
「LIFE」誌では写真管理という裏方のデスクワーク。

そんな中にも、きっと最高の一瞬はあった。
25番ネガはそんなウォルターを語る。

親指。ピアノの一部。そして25番ネガ。
どの写真も特別な風景じゃない。大切なものは、とても身近な発見にある。

平凡な人生を輝かせてくれる一枚だ。人生への最高の賛辞だ。

だから泣けるんだ。…と思った。
自分の人生を大切に楽しもう。

そんなメッセージが込められている気がする。

「LIFE!」公式サイト

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『ワン チャンス』何ごとも一歩ずつ

ワン チャンス〜 ONE CHANCE 〜

   

監督: デヴィッド・フランケル   
出演: ジェームズ・コーデン、アレクサンドラ・ローチ、ジュリー・ウォルターズ、コルム・ミーニイ、マッケンジー・クルック、ジェミマ・ルーパー、ヴァレリア・ビレロ
公開: 2014年3月21日


2014年3月24日。劇場観賞。

イギリスのオーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」で一躍有名になったオペラ歌手、ポール・ポッツを描いた実話ベースストーリー。

太った冴えない容姿で自分に自信なく育ったポールは、歌う事だけが生きがい。
子どもの頃からいじめられ、いじめられては歌う。歌ってはいじめられる。そうして「オペラオタク」として成長した。
ネットで知り合ってメル友になっていた女性・ジュルズに認められるために小さなショーで歌ったポールは賞金を獲得し、ヴェネチアのオペラ学校へ入学する。オペラ歌手としての夢が膨らみ始めたのだった…。



ひと言で言ってしまうと…聴き足りなかった……。

タイトルは『ワンチャンス』だが、劇中でポール・ポッツの歌声を充分に堪能できるシーンもファイブチャンスくらいしかない。せっかく音楽家テーマの映画を観に行ったのに、ちょっと寂しい。。と思ってしまったのは私だけでしょうか。汗.gif

いや、私は別にオペラオタクではないが、もっともっと劇場に絶えず歌声が響き渡る…のを期待していた、らしい。笑.gif別にミュージカルが見たいわけじゃないんだけどね。…なんだろう、ちょっと物足らなかったの。泣.gif

エンディングも何でテイラー・スウィフトなんだろう。いや、嫌いじゃないし合っていたけれども…オペラオタクの話なのに。笑.gif

そう、音楽と言えば全体的にクラッシックよりもポップな物が多かった。パーティダンスシーンもあったりして…うん。そういう話なんだよね。

結局、この映画にはその方が合っているのだ。

とりあえず…オーディションの「誰も寝てはならぬ」には感動した。


「いじめられていた」という粗筋が映画紹介の様々なサイトで踊っていたので過激な虐めシーンが多かったらイヤだなぁと思っていたのだけれども、それは無かった。

良い人が多くて、ストーリーはハートフル。とても見やすかった。

虐められていたうんぬんよりも不運だよね。笑.gifそしてご本人よりも奥さんがとっても偉いと思う。ものすごく大変。

「くじけない男」とかいう宣伝を見た気がするけれども、奥さんがくじけなかったからこの人の今があるんだぞと思ってしまった。

ポールのダメっぷりにちょっとイラっとして、周りの優しさにホッコリして、ポール・ボッツ本人の歌声に拍手したいほど感動して、ホッコリした気持ちで劇場を出る…。

そういう映画。良作。


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音楽に理解のない父親の元に生まれて普通に地味に成長→小さなショーで賞金獲得→ヴェネチアでレッスン……。

ここまでは、平凡な人生以上のラッキー男だと思っていたのに(ネットで知り合った「キャメロン・ディァス」とも簡単に意気投合したし笑2.gif)ここからが障害の連続。

せっかく憧れのパヴァロッティの前で歌うチャンスを得たのに緊張で歌えずこき下ろされる→帰国して意に染まぬ仕事→結婚→アイーダの出演が決まったのに盲腸炎で舞台中に倒れ→倒れたついでに甲状腺の腫瘍が見つかり→やっと声が出た喜びの中で交通事故…。汗.gif

割とコミカルに描かれていたからポーっと見ていられたけれども、悲惨に描こうと思ったらとことん悲劇になるわ、これ。(交通事故のシーンなんて自業自得としかいえないし…汗.gif)

あの後、生活を支えてくれていたのはジュルズだったみたいだし…やっぱり、ジュルズがくじけず、ジュルズが偉い物語だと思った。笑2.gif

劇中のポールには元々与えられた才能があった上で、勇気が必要だっただけ(実際のポールは才能以上にボイストレーニングもかなり積んでいたようだ)。

常にポールが歌えるように後押しし続けてくれたジュルズ。いじめ男を撃退してくれたハイドレインジャ。携帯ショップの店長に推してくれたブラドン。

ずっと居なかった友達が、今は居る。

運よりも才能よりも。やっぱり、温かい繋がりが1人の人間を助けるんだ。

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『ペインレス』痛みを知らない子どもたち

ペインレス〜 PAINLESS/INSENSIBLES 〜

   

監督: フアン・カルロス・メディナ   
キャスト: アレックス・ブレンデミュール、トーマス・レマルキス、イレーネ・モンターラ、デレク・デ・リント、ファン・ディエゴ、フェリックス・ゴメス
公開: 2013年9月7日


2014年3月23日。DVD観賞。

ホラーのタグを付けたけれども、サスペンス・スリラーかな…。切ない。

内戦が絡んでいる事、子どもがいる事、茶けた墨絵のような色合いの風景…『パンズ・ラビリンス』を思い出す。

時代が移り変わるにつれ、監禁所を支配するために、あるいは逃げるために訪れる兵士の様相で情勢が解るように描かれているのが1本の歴史ものとしても秀逸な作り。

いや、むしろ、ミステリーよりも歴史ドラマとして見た方が正解かも知れない。恐らく、ホラーを求めて見た方は肩透かしを食らう。


目を覆いたくなるようなシーンも多いけれども、それ以上に心が痛い。

身体に痛覚がなくても心の痛みはある…。
子どもたちの痛みになんか誰も配慮してくれなかった。スペイン内戦から世界大戦へ…。残酷な時代が子どもたちを傷つける。


1931年。スペイン・ピレネー地方で痛覚がない病を発症した子どもたちが監禁された。彼らは痛みの感覚がないゆえに他者にも自身にも危険な者とみなされたのだった。家族と引き離されたまま、多くの子どもたちがここでスペイン内戦の時代を迎える。
時が過ぎて2000年。外科医師のデヴィッドは、ある交通事故を切っ掛けに自らの病を知る。助かる可能性は肉親を捜すこと…。



時代は2000年代と1930年代を行き来する。
デヴィッドは過去を掘り起こす水先案内人。

くつわ、拘束服、狭い独房…彼らが危険なのは凶暴だからではなくて無邪気だから。
別に何かに憑りつかれているわけではないし『ザ・チャイルド』みたいな悪魔子どもとはワケが違う。
   ペインレス.png

隔離する事で安心し、臭いものには蓋をする。親たちは子どもを取り上げられて、どんな気持ちで内戦を迎えたのだろう。

戦争が無ければ、あるいは助かったかもしれない子どもたち。
ちょっと特異な体質の「個性的なこども」として教育を受けて、能力を生かして特殊な職に就いて…そういう幸せもあったのかも知れない。

いつだって大人が起こす戦争は、子どもにとって悲劇しか呼ばないのだ。

精神的に下へ下へと落とされる救いのない世界。

父の指を握る力強い小さい手。
それでも、命は繋がれる……。それだけが救いと言えば救い。


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姉を燃やしてしまったイネス。それが悪い事だと思っていないからやってしまった無邪気ないたずら。
平気で自分の腕を燃やす。自分を食う。彼らには痛みがない。痛みを知って流す涙もない。

内戦が始まって食料も無くなり、命奪われていくイネスの最期が痛々しい。

両親がデヴィッドの骨髄移植ドナーになれない事は、最初の段階から察しがついてしまうので、そこから1930年代に遡る様子を見ていると誰がデヴィッドの親なのかもすぐに解る。

けれども、養父が尋問する男で実親が拷問師だったとは…。そんな関係だったとは思いもしなかった。

ベルカノを閉じ込めた養父の心にもずっと傷は残っていた。デヴィッドを育てることは贖罪の証だったのかも知れない。

ユダヤ人博士はベルカノを麻酔がなくても痛みのない手術ができる外科医に育てようとしていたのかも知れないね。犬に痛みを与えずに患部を取りだしたベルカノ。その知識が、殺さずに痛みを与える拷問師として役立つようになってしまった。


ラストの方は…生き延びていたベルカノにはちょっと驚いた…。汗.gifああなると、もうモンスターみたいで。いや、モンスターだと思ってもいいのかな…。

母を抱きながら燃えていくベルカノに、

待って……燃える前に骨髄を〜〜〜………。汗.gif

とツッコみつつ…泣いた。

デヴィッドの中のベルカノの血は、保育器の中の息子に受け継がれる。

彼がもしも無痛症児だった場合には…。
きっと、誰かが守ってくれるに違いない。この時代なら監禁されることはないだろう。

怪物を作る時代を再び呼び起こしてはいけない。


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